メバルを狙ったルアーフィッシングの楽しさ
メバル(鮴、または眼張)とは、その名の通り大きな目を持つ魚です。一般的に根魚と呼ばれる性質を持っていて、回遊魚のように泳ぎ回るのではなく、根のまわりを拠点にしていることが多いです。また、30cmを越すサイズのメバルは尺メバルと呼ばれ、ランカー(サイズの大きい魚)の証。
"手軽な道具"と"身近な場所"で気軽に遊べる!
何より手軽な道具で、誰でも簡単に遊べるのがメバル釣りの醍醐味。フィールド(魚を釣る場所)も漁港や港湾部など、身近な海辺です。さらに、メバル釣りの面白いところは、突き詰めれば突き詰めるほど奥が深く、大型を狙うこともでき、ビギナーの方はもちろん、いろいろな釣りを経験してきた釣り人もハマってしまうゲーム性があります。尺メバルともなれば、その引きはなかなかのもの。手軽で「ライト」な道具だからこそ、その引きの小気味良さで、スリリングなファイトを楽しむことができるのです!
必要な道具
「ライトゲーム」用のタックル※1が◎、安全対策も忘れずに!
※1 タックル…魚を釣るために必要な道具の総称。(主にロッド、リール、ライン、仕掛け等)
▶︎まずは、メバルのルアーフィッシングに必要な道具。
これがないとはじまらない!
ロッド:釣り竿
リール:ラインを巻き取る道具(ロッドに取り付けて使う。)
ライン:釣り糸(リールに巻いて使う。)
ルアー:仕掛け(疑似餌の総称。)
あるといいな!
ルアーケース:ルアーや小物を収納するケース
ヘッドライト:手元を照らすなど、夜の釣りには何かと便利。安全対策にも!
フィッシングプライヤー:釣り用のペンチ(魚の針を外したり、ラインを切ったりするのに使う。)
フィッシュグリップ:魚の口を挟んで安全に針を外すフィッシングツール(魚へのダメージを最小限に!)
ランディングネット:釣れた魚の取り込みに使う網(タモ網。)
安全対策!必ず用意!
ライフジャケット:大切な命を守る救命器具
▶︎ メバルの「ライトゲーム用タックル」について詳しく!
ロッド:6〜8フィートのライトルアー用ロッド
リール:1000番〜2000番台※2
ライン:ナイロン、フロロカーボンまたはPE素材のライン
※2リールのサイズを表現する数字(数字が大きいほど、サイズも大きくなる。)
ルアーでメバルを狙う場合の素材別適正ラインサイズ
●ナイロンライン=2lb(ポンド)〜4lb(ポンド)
●フロロカーボンライン=2lb(ポンド)〜4lb(ポンド)
●PEライン=0.3号〜0.5号 〈ショックリーダー※3:3lb〜8lb〉
※3リーダー。主に傷によるラインブレイクの軽減やショック吸収のためにライン先端に結んで繋ぐ糸のこと。
✳︎使用する場所や対象魚によって変動する。
それぞれの特徴
ナイロンライン:適度に伸びる・扱いやすい
フロロカーボンライン:擦れに強い・ナイロンに比べ伸びが少ないので感度がよい
PEライン:基本的にリーダーが必要・伸びがとても少ないので感度がよい・強度が高い
メバル釣りのエキスパート、imaテスター 村山栄宏さんに聞いてみよう!
Q. 他にあると便利なちょい足しアイテムは?
imaテスター村山栄宏さん(以下村山さん):夜の釣りで、あると便利なのがケミホタルなどの釣り用発光体。周囲に常夜灯などの灯りがない場合、ルアーの少し先のラインに発光体をつけるんです。そうすると、暗闇でもルアーがどこにあるのかわかりやすくなります。障害物をタイトに狙うこともできるし、ルアーのレンジ※4もわかりやすいので、暗い場所ではぜひ試してみてください!
※4深さ、水面から底までの層のこと。
メバルのルアーフィッシングのシーズン
春から初夏にかけては釣りやすい時期。
▶︎ メバルのルアーフィッシングに最適なシーズンについて。
メバルは基本的に1年を通して釣れる魚ですが、岸沿いからルアーで狙う場合、釣りやすい時期があります。
Q. どうして春はよく釣れるの?
村山さん:メバルは稚魚を産む卵胎生なのですが、わかりやすく産卵と表現しますね。関東では11月頃から産卵のために接岸しはじめ、12月下旬から1月くらいにかけて産卵をします。2月は産卵後のいわゆる「アフター(スポーン)」と呼ばれる状態になります。3月くらいまでは少し釣果的には低迷する時期で、水温が上がって本格的に春になると、ベイトフィッシュ※5がいろいろ増えてきて、活性も上がりよく釣れるようになります。そして、7月くらいまでは陸っぱりからよく釣れるシーズンとなります。早春〜春のベイトフィッシュでいうとナミノハナやアミ、シラスなど、小さなものが多いです。
※5ベイト。(ここではメバルの)捕食対象になる魚や甲殻類、多毛類などの生物のこと。
どんなルアーを使うの?
メバル釣りで使うルアーは大きく分けてソフトルアーとハードルアーの2種類。
▶︎ ソフトルアーとハードルアーを使い分ける。
まずはワームなどのソフトルアー。メバルのルアーフィッシングでは主に、ジグヘッドと呼ばれる、オモリに針のついた仕掛けにワームを着けて使用します。写真A 基本的にはオモリの重量をいかしてメバルの泳層を探りながら釣ります。
一方ハードルアーは単体で使用する写真Bことが多く、それぞれのコンセプトや特徴をいかして状況に合わせてチョイスして釣っていきます。
●ソフトルアーのメリット
・価格が安い
・波動が弱めで、魚に警戒心を与えづらい
●ハードルアーのメリット
・手軽
・浅いレンジを攻略しやすい
・大型を狙いやすい
Q. どうやって使い分けるの?
村山さん:一年を通して使用頻度が高いのがソフトベイト(ワーム)。リグ※6はジグヘッドがメインです。ジグヘッドは重さもワームの形状もいろいろな組み合わせができるので状況にアジャストしやすく、いろいろ使えるのが特徴です。沈んでいくのでタイトに障害物を狙えるのも特徴。ジグヘッドは0.6〜5gくらいを用意しておくといいでしょう。
ハードルアーの利点は、遠浅のエリアでも使いやすいこと。同じ重さなら、ジグヘッドリグよりも飛距離を出すことができるのも大きなメリットです。水面を攻められるトップウォータープラグ※7は、ジグヘッドリグにはできない水面の釣りが可能です。フローティング系のプラグは巻くだけでレンジキープがしやすいという特徴もありますし、ワームのようにフグに喰われたりすることもないので、高活性になったときに手返しよく釣りができるのもいいですね。
※6仕掛けのこと。
※7ハードルアーの総称のこと。
ビギナーがメバルに出会うために
まずは常夜灯がある港湾部でメバル釣りの基本を覚えよう。
▶︎ メバルはどんなところにいるの?狙い目は!
まず、メバルは藻や岩影、壁際や障害物の近くに身を潜める習性があるので、そういった「何か」を目安に場所を選択してみましょう。
そして夜行性のメバルだからこそ釣りやすいナイトゲームもオススメ。灯りの当たっているところは魚が集まりやすく、狙い目もわかりやすいです!
ナイトゲームをする際は事前に場所や立ち位置を把握するなど、十分安全に考慮して無理のないように釣りをしましょう。
Q. ビギナーにオススメする場所は?
村山さん:確実に魚を獲るなら、まずは港湾部に行くこと。常夜灯がある場所がおすすめですね。明るい場所でピチャピチャとライズしていれば釣れる確率が高いです。また、港湾部では足元を狙うのも大切です。足元にルアーを落として歩く、「テクトロ」もよく釣れますよ。あとは消波ブロックエリアもよく釣れます。そこから、サイズを狙うなら、ゴロタや磯場などに行ってみるといいでしょう。やはり外洋に面したエリアはアベレージサイズが大きいですよ。
エリアがわからないのであれば、まず釣具屋さんなどに聞くのがいいと思います。その時期に釣れている有名ポイントに行って、あとは通いながら情報を収集して、現場で出会う釣り人とかと話しながら、釣れるポイントを増やしていくといいと思います。
まとめ
メバルの釣りは決して難しいものではなく、コツを掴めば誰でも簡単に魚に出会えるはず。まずは気軽にフィールドに行ってみて、メバル釣りにチャレンジしてみよう。メバルは「春告魚(はるつげうお)」と呼ばれ、春の訪れを告てくれる魚。メバルのルアーフィッシングをはじめるなら、まさにこれからがベストシーズンです!
次回はメバルのプラグゲームにフォーカス。お楽しみに!
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村山 栄宏 むらやま よしひろ
茨城県在住のマルチアングラー。元々は利根川シーバスのパイオニアとして活動していたが、現在はアジ、メバルといったライトゲームを中心にシーバス、アイナメ、ソイ、東北のロックフィッシュを追い求めている。フィールドは、茨城をメインに房総から小名浜までをカバー。利根川ハイ・プレッシャーズ代表。
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