[1]Empathy 90の開発コンセプト
ロール、ウォブリング、S字、全てのアクション要素を内包
Empathy 90のコンセプトはすでに20年前には完成していた。既存のルアーを改造して、規則的に泳ぎすぎないシャロー攻略用ルアーを再現していたが、imaでの開発が決まり、本格的に商品化へ向けて動き出した。発売にこぎつけるまでは実に4年の歳月がかかっている。濱本さんが目指したのは、わずかな水流の変化によって、目まぐるしくアクションが変わるルアー。今でこそ巻きスピードでアクションが可変するルアーは多く世に出てきているが、このEmpathy 90は1投の中で、ちょっとした水流の違いでいろいろなアクションを見せ続けることができる。それがシーバスの捕食スイッチを入れる秘密なのだ。
[2]関東タフエリアでもすでに実績充分
シャローエリアであれば全国のあらゆるフィールドで優秀な手札に
濱本さんの地元である香川県の小規模河川はもちろん、Empathy 90は全国の至る所に活躍の場がある。首都圏のアングラーの多いエリアでももちろん有効で、濱本さんは過去2回、imaでも関東フィールドでロケを行なっている。
90mmというサイズ感は関東でもマッチし、それでいて緩い流れでも速い流れの中でもしっかりとルアーの存在感をアピール。根掛かり多発地帯のシャローエリアを快適に攻略できた。シャローエリアであれば場所を問わず活躍するのがEmpathy 90だ。
[3]スイム動画でEmpathy 90のアクションを確認
巻きスピード、水流でアクションが目まぐるしく変化
あるときはリップレスミノーのようにロール・ウォブリングアクションで泳ぎ、あるタイミングでは規則的なS字スイム、そして不規則なS字に千鳥のダートアクションが入ったりもする。これが1キャストの中でどんどん入れ変わっていく。巻きスピードや水流の変化でアクションが変化してくのだ。アングラーはただ巻くだけ、ルアーがオートマチックにその時の最適なアクションを求めて泳ぎを変形させていくのがEmpathy 90だ。常にイレギュラー、だからこそシーバスに見切られない特徴を持っているのがこのルアーである。
[4]優等生じゃないことが優等生
規則的ではないけど釣れる、不規則だけど優等生
流れの強さや向き、巻きスピード、足場の高さなど、現場での条件により、刻一刻とアクションを変化していくEmpathy 90。また、マグネット重心移動を搭載しており、飛距離も充分。さらに、水平なスイム姿勢をキープし、水平フォールも可能。シンキングで流し込みパターンにも対応する。一見難しいと思いがちだが、あらゆる状況で出しどころのある実に自由度の高いルアーだ。
[5]開発者に聞くEmpathy 90の魅力
不規則を演出する、その絶妙なバランスを実現するのに苦労した
Empathy 90のアクションは、規則的な動きではなく、言うなれば自然界を泳ぐ不規則な動きのベイトフィッシュだ。それをプラスチックルアーの設計に組み込むのが困難であることは想像がつく。以下のページではima開発部の篠塚氏にインタビュー。カップ形状やラインアイの位置、ウェイトボールの個数や位置、特徴的なヘッドのキールなど、各パーツの特徴を解説していただいた。設計者ならではの視点で語られるルアーの解説は一読の価値がある。
[6]濱本国彦’s VOICE
ここまでの説明で、Empathy 90がどのようなルアーであるか、多少なりともイメージできたであろうか。あとは、現場で実際にルアーを水中に入れてみて、そのポテンシャルを確認して欲しい。これからのハイシーズンにおいて、皆さんが普段よく行くシャロースポットできっと活躍するはずだ。最後に、開発者である濱本さんからのメッセージを添えてこのページを締めくくるとしよう。
Empathy 90を楽しみにしてくださっている皆さんへ
頭の中でゴールの見え辛かった形を形にする事で生まれたEmpathy 90。ただ、実現出来れば「釣れる」事は分っていた。シャローの攻略、明暗の攻略、ベイトに依存してる個体へのアプローチ。様々なシーンでEmpathy 90の実力を実感して頂きたい。使って貰えれば分って頂けると思います。Empathy 90の“強さ”を!
濱本国彦
- TESTER
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濱本 国彦 はまもと くにひこ
香川県在住のシーバススペシャリスト。ランカーハント率も高く、その人望とフィッシングスタイルで多くのファンを持つ。ドリフトテクニックを得意とし、ラインテンションを巧みに操る釣りに定評がある。