FOCUS onB-太 70
70mmボディに#6フックを搭載した、シーバス用シャッドの先駆け的存在。タングステンウェイトを固定重心でセッティングすることで、素早い立ち上がりを実現。高レスポンスで、アングラーのあらゆるアクション入力に忠実にアクションしてくれる。2004年の発売以降、多くのアングラーに愛されるロングセラーモデルだ。
B-太 70
- 全長 70mm
- 重量 8g
- タイプ シンキング
- レンジ 60〜100cm
- アクション ウォブンロール
- フック #8
- リング #2
- 誕生日 2004/6/21
[1]Do You Know?B-太 70?
小場所の釣りに開眼した濱本さんのターニングポイント
高度なドリフトテクニックで知られる濱本さんだが、小場所の近距離戦も大得意。その小場所の釣りを覚えるきっかけとなったのがこのルアーだ。
濱本:B-太 70は発売されてからすぐに使い始めたんですが、たくさんのことをこのルアーから教わりました。
港湾部・磯・河口部など大場所での釣りがメインでしたが、2000年代に入った頃から小場所での釣りをよくやるようになったんです。川でも橋脚のピンや放水されている水門の際などですね。その時はまだ、小場所でも大場所と同じような釣りをしていました。
そして、大場所から小場所へと釣り場が広がっていく中で出会ったのがB-太 70。これを小場所で使ったらとにかくよく釣れたんです。それまで120mmクラスのミノーばかり使っていた時代から、70mmのプラグを使うことでボコボコ良いサイズが食うようになったと。こんなに簡単にシーバスが釣れて良いのかなって思いましたね。それからどっぷり、この釣りにハマっていったんです。小場所の釣りにハマったきっかけをくれたのがB-太 70ですね。
さらに、ドリフトテクニックを水中に応用することで、濱本さんの釣りはさらに進化していった。
濱本:流れのある場所の水面で横にルアーを流しながらランカーを釣るというのは元々自分の中で確立していました。そこに、B-太で覚えた小場所打ちのリズムを取り入れる事で、より一層釣果が伸びました!
“B-太のリズムをもっと幅広いポイントで使いたい!”そんな思いが開発に関わった2017年発売の「K-太 77 SUSPEND」へ繋がっています。水中で止めておく、止めながら送り込ませていくことで、今まで獲れなかった魚が釣れるようになっりました。
[2]どーゆーの?B-太 70?
オカッパリで一番重要なのは足元攻略、まずは足元を巻いてみる
では、実際にB-太 70はどのように使っていけばいいでしょうか?
濱本:飛距離が重視されるような時代ですが、今でもオカッパリの釣りにおいて一番に攻めないといけないのが、足元です。自分が立っている岩壁が、一番のカバー・ストラクチャーになるんです。沖を狙うのは、足元をしっかり攻めてからですね。
そんな至近距離を攻略する上で、B-太 70というのは無くてはならないルアーです。パイロットルアーとしてのサイズ感、最小限の波動とアクション、水中で止めた時の姿勢、それらすべてが魚が違和感なく食ってくるようになっています。
B-太 70が得意なシーズンなどはありますか?
濱本:シーズンは、ベイトフィッシュが成長して、ちょうど6〜8cmくらいなったこれからの時期がベスト。初夏のベイトが小さいタイミングでのボイルゲームやトップゲームで、水面を割らない状況でも、B-太 70をパンパンパンと速いテンポで探っていくと釣れますし、トップのフォローとしての役割もあります。秋の大場所というよりは、春から夏の、ベイトが小さい時期の小場所に向くルアーですね。この釣りは、ナイトでもデイゲームでも同じように使えるルアーになっていますよ。まぁ、僕らの場合は年がら年中、ボックスには常に入っているルアーではあるんですけどね。
[3]使い方[基本編]
どんなアクションで使っていけばいい?
まずはただ巻き、トゥイッチは軽く強く入れすぎない
濱本:まずは、足元や岸際に投げて普通に巻いてくればOKです。護岸にある障害物やちょっとした護岸の切れ目などを重点的に狙ってみてください。
それで、次は少しトゥイッチを入れてみて、次はアクション多め、次はアクションまた少なめ、次は止めてみる、といったように、毎回違う使い方をしてみてください。
至近距離だからこそできる手返しの速さを生かして、いろいろと試しましょう。固定概念を持たず、自由に使ってみてください。トゥイッチやジャークを入れるリズムはその時の状況に合わせて、自由でいいと思います。
ただ、アクションが大きくなりすぎるのは良くないです。ルアー自体が小さいので、それにあった大きさのアクションを入力させてやることが大事。イメージとしては、ティップの先で、卓球のピンポン球をポンポンと弾くような軽いアクションがベストです。
[4]使い方[応用編]
B-太 60SR、80SRをローテーションすれば攻略の幅はより広がる
B-太 70には兄弟モデルとてB-太 60SRと80SRが存在。廃番モデルとなっていたが、今回限定で復刻されることに。この両モデルも濱本さんの釣りに欠かせないルアーだ。
濱本:B-太 60SRはシンキングで、B-太 80SRフローティングモデルです。
SRはシャローランナーの意味で、どちらもシャローを引けるようになっています。小さなベイトフィッシュの群れではなくて、1尾のベイトフィッシュ単体をシーバスが狙っている時に有効なのがこのシリーズです。これにB-太70を加えた3つを使い分けることで、取りこぼしなく釣っていくことができますね。この3つがないと小場所の釣りで困ってしまうという思いから、今回復刻することになったんです。
【B-太 60SR】
小型ベイトの弱々しい波動をイミテート
B-太 60SRは、B-太 70に比べるとシンキング度合いが強く、より沈みやすいです。ラインテンションを抜くとスーッと落ちていくイメージですね。水面直下でラインテンションをコントロールしながら、チョンチョンとアクションさせてやると、本当に弱々しいベイトがプルンプルンと逃げるような微波動を出すことができるんです。リップが小さいからこそボディが小さいからこそ、このアクションが出るんです。同じライン、同じレンジで70を使ってて釣れなくても、60SRのナチュラルなアクションを試すとすぐに食ってくるということもありますよ。70を使っててバイトが出ないところでも、60SRをカーブフォールさせるとそれだけで食ってくることもあるんです!
【B-太 80SR】
フローティングモデルならではの芸達者な働き
濱本:B-太 80SRに関しては、これじゃないとできない仕事がたくさんある。
水面に浮かして、パンパンとアクションを入れて、また浮かしたときの波紋で食わせるのが得意です。水面で流れに乗せて、アクションで水中に入れて、水面で浮かせて食わせると。超ウルトラデッドスローで巻けば、V波紋を出しながら水面を巻いてくることもできますよ。水面に波紋を出しながら上下で誘うやり方は、他のルアーでは代用が効かず、70でもバイトが出ない時にこの釣りがハマったりしますよ。これがシンキングとフローティングの使い分けですね。
[5]まとめ
濱本さんの釣りを語る上で欠かせない重要ルアー、それがB-太 70
水面を流す釣りから、水中を流す釣りのきっかけを教えてくれたのがこのB-太 70。
このサイズ感を流れに乗せて、ゆっくり落としていって、水中でバイトを出す。巻かない釣りで、ルアーが勝手に仕事をしてくれる。ラインコントロールで3Dに展開していく釣りのきっかけとなったルアーなので、自分のシーバス人生を語る上でも欠かせない、重要なモデルですね。
大場所から小場所、そして水面でのドリフトから水中のドリフトと、濱本さんに多くの気づきを与えたB-太 70。そのルアーの遺伝子は今、K-太 77 SUSPENDへ脈々と受け継がれている。
- TESTER
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濱本 国彦 はまもと くにひこ
香川県在住のシーバススペシャリスト。ランカーハント率も高く、その人望とフィッシングスタイルで多くのファンを持つ。ドリフトテクニックを得意とし、ラインテンションを巧みに操る釣りに定評がある。
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