ポイント解説:親潮と黒潮が当たる銚子は、茨城と同じく大型も健在!
今回選んだ銚子ですが、エリア的にはどういう場所になりますか?
村山:この近辺は利根川を挟んで、北は親潮、南は黒潮の影響が濃くなりますが、基本的には茨城などと近いイメージですよね。ボクは利根川でシーバスをやった帰りに昔から寄っていたので、第2の故郷的なポイントです。港湾、小磯、サーフ混じりの磯などがメバルのポイントになってきます。あまり言いたくはありませんが、実は…結構良いのが釣れたりします(笑)
漁港では11〜13cmと小型中心でしたが、やはり港湾の型は小さい?
村山:時期にもよりますが、大きくて25cm止まり。常夜灯ポイントでは20cmまでの小型が金太郎飴状態になってしまいますね。
地磯ではやはり尺絡みが釣れるんですか?
村山:地磯、小磯、あと最後にやったような消波ブロックがある外洋に面したオープンなエリアなどは、一年を通して魚が居付いているわけではなくて時期によってベイトフィッシュが寄ったり、何かのタイミングで接岸した時に大型が釣れる感じですね。でもフィールド的には広いんですが釣れるのはピン。それをどう攻略できるか?それで釣果に差が出てきます。
ポイント攻略法1:漁港での「明るい」ストラクチャー付近
序盤から小型メバルラッシュがあったのは漁港での常夜灯が効いているエリアでしたが、あの場所は常に釣れる感じですか?
村山:いえ…前日までのプラでようやく見つけました(笑)内房まで見に行きましたが、まったく魚がいない状態。銚子でもこの漁港のこのポイントだけ魚が多かったんです。やっと見付けた…そんな感じです。
このポイントが良かった理由とかありますか?
村山:暗い外から港へ入ってきて、明るい常夜灯一発目。そして、常夜灯のあるエリアの中でも潮通しが効く一番最初の部分がこのポイント。小さいベイトフィッシュは暗がりにいるよりも安全な明るい方へ入ってくるし、フィッシュイーターとなるシーバスは明暗の暗い部分にいます。具体的にいえば、沖と足元の明暗…2箇所にいて、それをどう避けながらメバルだけを釣るか。これがカギになりました。
狙っていたのは船のへさきのシェードですか?
村山:シェードを攻めすぎるとシーバスが食ってしまうので、ちょっと離れた部分ですね。あまり船をタイトに狙うのもよろしくないので、それもあって若干離れているけどストラクチャーとしての船のへさきの影響もある微妙なライン。ほぼ遠投は必要がないショートピッチのキャストで狙っていきました。
ほとんどこのポイントで14尾もの釣果を出しましたね。
村山:大型狙いの磯などはシーバス…長メバルの脅威がありましたので(笑)なるべくポイントを稼ぎたかったんです。
ルアーテクニック1:小メバル狙いの2トゥイッチ+1ポージング
船のへさき周辺へキャストしてからは、どうルアーを使っていましたか?
村山:漁港ではほぼ同じ釣り方でしたが、2回トゥイッチしてから止める。
それは誘ってから食わせの間を取る感じですか?
村山:軽いトゥイッチで左右へのジャークを入れる感じです。この時にアタリがある事もありますが、しっかり掛かるのは止めてからのポージング。止める事でラインスラックが出るのでメバルの食わせの間を演出するだけじゃなくって、口へ収まりやすくなるんです。
ほとんど表層で釣っていましたか?
村山:目に見えるライズが起こっていたので、魚は確認できていました。あとはどう表層で口を使わせるか。そしてスレないように…数を釣るにはローテーションあるのみでしたね。
ポイント攻略法2:沖の磯際で大型狙い
29cmを釣った磯はどういうポイントだったのか?ここは詳細に是非教えてください!
村山:このポイントは、自分の立ち位置から磯の張り出しと海藻帯。その際をどれだけトレースできるか?それがカギになります。
手前にあった磯の張り出しと海藻帯の際を狙っていたんですか?
村山:釣れたのはもっと沖になります。沖にも根が点在していて、途中プール状のワンドになっている部分があって、その間は細い根が沈んでシモリ根のようになっていました。沖の根とシモリ根、手前の張り出しと海藻帯などの際をトレースしてきたんです。
そこまで複雑に根が絡みあっていたんですね…。
村山:常夜灯などはありませんから、プラグで際をトレースするためには水中で光って位置を把握できるケミホタルなどの発光体を使ったリグが必須になっていたんです。
ルアーテクニック2:暗くても磯をきっちりトレースできる発光体使用リグ
ケミホタルなどの発光体。これを使用したリグが必須?
村山:バイトがあったのは、沖の根に生えていた海藻帯付近。ここは潮の流れがシモリ根を抜けて反転流ができて、そこにある海藻帯にメバルが付いているんです。大体釣れるのはそのピンスポットですね。
その海藻帯は水深どれくらいだったんですか?
村山:海藻帯の水深は約1mで、ルアーを引いていたレンジが約30cmでした。そのレンジを通すと、海藻帯のシェードにいるメバルへのブラインド効果…チラ見せ的な感じで誘えるのでメバルも捕食しやすい。
それをmeba CALMで…ただ巻きだけでトレースできるんですか!?
村山:トレースコースだけじゃなく、発光体の見え方でレンジも大体分かるんです。基本スローただ巻きでOKですが、発光体がチラチラ…と沈んでいるのも確かめながら引いてくると、大型のバイトがより誘発できるって感じですね。
リグとしては、ルアーの先に発光体を付けるだけですか?
村山:発光体はリーダーの15〜20cm上くらいに取り付けます。そして、リーダーは50cmくらいとってルアーを付けます。こうすると根がかった時にケミホタルだけ戻ってくる…って感じで使っていました(笑)レンジを沈めたい時は発光体とルアーの間にガン玉を入れたりしますが、今回はほとんど表層だったので使用していない状態でした。
漁港でのルアー&ローテーション:メインはsasukeとkosukeの2つ
釣果的にはsasuke SF-50とkosuke 35F(プロト)。この2つが多かったようですが。
村山:その2つが多かったですね。2〜3尾釣ってローテーションって感じですね。
使い分けとしてはどうしていましたか?
村山:kosuke 35F(プロト)はトップウォーターのイメージで使っていました。sasuke SF-50よりも浮力が高くてアピール力が大きい感じなので、スレやすい感じではありましたのでローテーションは必須でしたね。使い方は同じく2トゥイッチ+1ポージング。ポージングも上に浮くまで止めていました。
sasuke SF-50はスレにくい?
村山:sasuke SF-50はメバルプラッギングのマストアイテムとして常日頃から使っていますが、波動アピールではなくナチュラルベイトなので本当にスレにくく、不思議と釣れ続けてくれます。動きとかではなく落として止めておくだけで食ってきたりしますよ。今回はやはり2回のトゥイッチとポージングで表層をジャークベイト的に使用しました。
あとプロトのジャークベイトも使用していたようですが。
村山:本当は足元へ落として縦のジャークで使いたかったんですが、シーバスがいましたので(笑)sasuke SF-50とkosuke 35F(プロト)はトゥイッチによる左右へのダート。それとはまた違って垂直方向への縦のダート…の予定だったんですが、引いてきたらダートせずに終わってしまいました(笑)これからまだ開発の余地がある感じでしたね。
地磯等でのルアー&ローテーション:meba CALMとプロトシンペンが活躍
29cmが釣れたのはmeba CALMですが、どう使っていましたか?
村山:発光体でレンジやトレースコースを誘導しながら…ただ巻きオンリー。トゥイッチなどをする余裕はありません(笑)meba CALMは基本港内では使っていません。オープンなエリアで飛距離を稼ぎたい時に良く使います。竿抜けポイントを攻めるには良いですよね。シャローでもディープでも沈ませる事もできるので使えるし、軽いトゥイッチでリアクションでも誘えます。
他にもプロトシンペンを使っていましたが?
村山:動画ではカットされていますが、実は29cmの前にバイトがあったのはプロトシンペン。さらに最後の消波ブロック帯のポイントでアワセ切れしたのもプロトシンペン。どちらも大型だったと思うんです。
本当は尺サイズがプロトシンペンで釣れていたかも!?
村山:そうなんですよ(苦笑)全体的に今日は表層でバイトしていたので、meba CALMよりもスローに表層を引けたプロトシンペンが良かったのかもしれません。遠投性もあるので竿抜けポイントも攻めやすかった。かなりチャンスはありましたが…バラシ&アワセ切れで終わってしまいました(苦笑)
カラーローテーション考察:スレにくいクリア系がメイン
2〜3尾釣れるごとにルアーをローテーションしていましたが、カラーもかなりローテーションしていましたね。
村山:同じポイントで釣っていると、スレていって反応が鈍ります。数を釣るにはこまめなローテーションが欠かせません。
カラー的にはクリア系が多かったようですが。
村山:sasuke SF-50でいえばシラスグローベリーとPHクリアのようなクリアベースの方がスレにくいし、弱さを演出できるんです。ギラギラ系のカラーでも釣れましたが、1尾でスレてしまったりしました。
ナトリウムオレンジでも釣れていましたが、オレンジ系も良かった?
村山:1尾釣れたけど…常夜灯がオレンジ色だったら溶け込む感じのブラインド効果で良かったかもしれません。今回は白い常夜灯だったので、クリア系が良かったですね。
途中で追加された布張りのsasuke SF-50でも釣れていましたが、あれはどういう効果がありましたか?
村山:元々はフィッシュアトラクター的な集魚剤を付けて、布張りなら匂いを留めてくれないかな?という考えから、開発の酉抜くんへお願いしていたモノなんです。でも、浮力を高めてくれたり、水噛みがアップしてスローに引けたり、波動を変えてくれるからローテーションのバリエーションを増やす意味でも効果はあったと思います。実際に釣れましたしね!
使用タックル
タックル
左/地磯と消波ブロックエリアで使用
ロッド:SEABASS PROGRAM 90 [プロトタイプ ](NORIES)
リール:Soare CI4+ C2000PGS(SHIMANO)
ライン:Berkley NanoFiL COLORED 0.5号(PURE FISHING JAPAN)
リーダー:Berkley Vanish Revolution 2号(PURE FISHING JAPAN)
右/漁港の常夜灯エリアで使用
ロッド:ECOGEAR SPEC KATSU-AJI69(NORIES)
リール:Vanquish C2000S(SHIMANO)
ライン:Berkley Vanish Revolution Light Game 0.4号・0.8号(PURE FISHING JAPAN)
まとめ
村山:最後1時間ほど時間ありましたので、本当はもう少し釣りたかったんですが…どうにか意地の29cmは出せたので良かったかなと。最後のポイントでは魚は出せませんでしたが…あとアワセ切れや地磯のバラシなんかもあって、もうちょっとで2m行けたなぁとか思ってしまいましたが。でもコンディションは良くなってくるので、これからも通って精進して行きたいと思います。では、加藤さん…頑張ってください!
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