バチ抜けだけじゃもったいない! 冬の河川を熱くする上げ潮&アミパターン

冬のリバーシーバスで有名なパターンがバチ抜けパターン。しかし、バチ抜けパターンは時合いや潮の制約も多く、必ずしも誰もが楽しめる釣りではない。そんな現代を生きる多忙なアングラーにオススメなのが、表層でなくボトム付近を狙った展開だ。その理由と狙い方をimaテスターの川上靖雄が解説する。

TESTER

川上 靖雄 かわかみ やすお

千葉県在住のシーバスエキスパート。干潟から河川、磯での磯マル・ヒラスズキゲームまで、幅広いフィールドで活躍する。とくにシャローエリアでのウェーディングゲームを得意とする。

サンデーアングラーでも楽しめる2パターンの釣り

これからの時期の定番パターンのひとつがバチ抜けを狙った釣りですが、これは主に大潮・後中潮の下げのタイミングに成立する釣りです。平日に夕方から釣り場にエントリーできる人ばかりではないですし、週末に大潮が絡むのを待っていたら、釣りをする機会が減ってしまいます。バチ抜けは、なかなか条件にあったタイミングで釣りができないことが多いのが現実ですよね。今回は、冬のリバーシーバスにおける、バチ抜け以外のパターンを2つご紹介します。

ベイト絡みの河口部上げ潮パターン

ひとつは上げ潮のタイミングを狙ったパターン。なぜ上げ潮なのかというと、冬の間は河川よりも海のほうが水温が高く、その暖かい海水が上げ潮によって河口部から河川に入ってくるから。そして、その潮に乗って入ってくるベイトフィッシュもいますし、それを目当てに入ってくるシーバスもいるので、それ狙うという感じです。この時期のベイトフィッシュは、イナッコ、チアユ、チカなどですね。

淡水よりも重い海水の入るボトムを狙うのがこの釣りのキモ

狙うのは汽水域河川の河口域。海水は淡水よりも重いので、上げで入ってきた海水はボトム付近を流れることになります。ここにベイトフィッシュもシーバスもいるので、狙うのは当然ボトムレンジということになります。

狙うのはとくに上げ始め。下げ止まりは河口域は淡水のほうが多い状態です。そこに上げ潮が入ると、海水が明確な層になってボトムから上げていくのです。自分は主に養老川・小櫃川で釣りをしますが、東京湾に流入する河川であれば成立するパターンだと思いますよ。

ルアーセレクト

使うルアーはシンキングタイプのリップレスミノー。
シンキングペンシル(以下、シンペン)だとレンジキープ力が弱いし、リップレスミノーならばシンペンよりもよりスローに引くことができます。フローティングタイプだとスローに巻くとレンジが上がってきてしまうので、この釣りには向きません。

具体的には、

の3つをチョイス。

上:kosuke 110S/チャートヘッドクリアー(2018年新色/4月下旬発売)中:sasuke 120S 裂風/PHBBC(2018年新色/3月下旬発売予定)下:komomo 110S counter/マットチャート(2018年新色/3月下旬発売予定)

細かいレンジコントロールでボトムをトレースしていく

これらを狙うレンジによってローテーションしていきます。
1m前後のレンジならsasuke 120S 裂風。その上の80cm前後のレンジなkosuke 110S。さらにその上の50cm前後のレンジならkomomo 110S counter、といった感じです。

ベイトフィッシュの有無が釣果を左右

この釣りで大事なのが、ベイトフィッシュの存在。
ルアーを巻いていて、ゴツゴツとベイトに当たる状況ならシーバスも入ってきている可能性が高いです。大きなボラの群れに当たる場合もありますが、その中にもシーバスが食べやすいちょうどいいサイズのベイトがいたりしますからね。

冬は川に生命感がないことが多いので、とにかく生命感があることが大事。その生命感のあるレンジを探しながら巻くことが大切なのです。ベイトの体に当たるレンジを巻いてくることが大事。ルアーにベイトが当たっているなぁと思っていると、シーバスのバイトがドンと出ますよ。

最初はボトムレンジからルアーを入れるように、sasuke 120S 裂風、kosuke110Sから投げ始めます。ベイトに当たらない、生命反応がない場合にレンジを上げて、komomo110S COUNTERにローテーション。潮が上げてくれば、海水も上のレンジまできますから、よりシャローを攻めるルアーが良くなりますね。

 

kosuke 110Sは上げ潮パターンにベストマッチ

シンキングタイプになったことで、アングラーの任意の層を狙って引くことができるようになり、自分の得意とする上げ潮パターンにもベストマッチなkosuke 110S。
シンキングになってウェイトが足されたので、さらに飛距離が出るもの大きな武器。この時期の偏西風や強い北風でも扱いやすいですよ。風の影響下でもよく飛んでくれます。
kosukeシリーズ特有のナチュラルなロールアクションは、流れが強くなった状況でもルアーが暴れすぎずに、ルアーが見切られにくいという特徴もあります。

冬~早春の第2の主役、アミパターン

そして、今回ご紹介するもうひとつの釣りがアミパターンです。
アミは冬~早春のイメージがありますが、基本的には1年中フィールドにいます。

ではなぜこの時期により注目されるのかというと、低水温期は他の時期のようにベイトフィッシュが豊富にいるわけではないので、アミを捕食する優先順位が上がるのです。シーバスの活性も低いので、遊泳力の低いアミを食べているというのもありますね。

エリア・タイミング

アミは上げ潮でも下げ潮でも成立します。バチ抜けパターンのように潮のタイミングにそれほど左右されないので、これもどのタイミングでも通用しやすいですね。どういう場所にいるかというのを把握して釣れば、より釣りやすいですよ。

アミは光に集まってくる性質があるので、常夜灯、橋の明暗部など、比較的明るい場所がオススメ。遊泳力が弱いので、流れがゆるいところ、流れがヨレている場所などにアミは湧きやすいです。潮目の変化に集まりやすいイメージですね。

アミは、ライトを照らすと寄ってきたりするので、目で見て確認したいときは試してみてください。バチが流れていないのにシーバスがライズしている時はアミを食べている可能性が高いです。

ルアーセレクト

アミパターンにおいても、ルアーのレンジ・アクション・スピードは大切。
にレンジが大事で、そのレンジは流れによって変わってきます。なので、レンジキープ力の高いルアーでチェックしていきましょう。

ルアーは比較的軽量で、リップのついたモデルが操作しやすくアミパターンでは武器になります。アクションは泳がせるのではなくドリフト。ドリフトしながら、バイトが出るレンジ、コースを探っていくような感じになります。

使うのは、

の3つ。

上:kosuke 110S/PHBBC(2018年限定品/4月下旬発売予定)中:p-ce 80S/チャートヘッドクリアー(2018年新色/8月発売予定)下:sobat 80/ライムヘッドクリアー

ルアーが動きすぎるとシーバスに違和感を与えてしまうので、この釣りではゆっくりとルアーを見せていくのが大事。マッチ・ザ・ベイトの釣りではないので。

魚の活性に合わせて、ルアーのアクションスピードで使い分けていきましょう。小さいアミがいる中で釣っていくので、よりナチュラルに、スローに見せていくことが重要になってきます。
これらはレンジとスピードでローテーションしていき、比較的速い展開ではp-ce 80S、その次にsobat 80。さらにスローに見せたいときはkosuke 110Sという感じです。ライズしてれば、フローティングタイプのルアーをゆっくり流していくのもオススメですね。

獲れる魚が確実に増えるこの2パターン

平日に釣りに行けない人、休日にバチ抜けの潮が絡まないとき。そんな時には今回紹介した上げ潮のパターンとアミパターンをぜひ試してみてください。
この時期、自分のほとんどはこの2パターンです。とくに、上げ潮のパターンはベイトフィッシュを食べたコンディションのいい大きな個体が狙えるのでオススメですよ!

 

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