東京湾・磯マルの極意

磯マルといえば、日中に荒れたサラシを撃っていくヒラスズキ狙い的な釣りのイメージが多いはず。しかし、東京湾などの内湾における磯マル狙いは、潮通しが良くて外洋からの流れが入っていればナイトゲーム、かつ漁港横の小磯などでも釣りが成立する。そんな、ある意味ライトに始められる磯マルゲームの極意を、磯のプロフェッショナル・西田さんにレクチャーしてもらった!

TESTER

西田 学 にしだ がく

神奈川県在住。地元でもある三浦半島の磯を得意とし、その他にも千葉県を含めた東京湾、湘南など関東近郊の釣りに詳しい。磯マルはもちろんヒラスズキをターゲットに日夜、磯通いに余年がない凄腕アングラー。

FOCUS onkomomoSF-145ほか

西田さんが磯マル狙いで使用するメインルアーは4つ。まずパイロットルアー的に使用するkomomoSF-145。レンジを下げる時はsasuke140裂波。そして、遠くのポイントを撃つ際に欠かせないのがYOICHI99とYOICHI99Light。その他、サイズやレンジで使い分けるkomomoSF-145counterやkosuke110Fなどもローテーションさせている。

 

磯のマルスズキゲーム

磯でのマルスズキ狙いといえば、日中の荒れたサラシの中を攻めていくヒラスズキに近いイメージだと思います。もちろん、ヒラスズキを狙いつつマルスズキもという形で私も釣りをしていますが、東京湾などの湾状になった場所では、湾の入り口付近であれば漁港横の小磯などでも釣りができるんです。その際はナイトゲームが主体になってきますが、例えば伊豆で小一時間ほど山歩きをして断崖を下って釣りをするといったハードな磯である必要はありません。ただし、カギとなるのは潮通し。しっかりとした潮の流れが必要となってきます。

磯マルのポイント/狙うべきは沖の厚い流れ&手前のストラクチャー

ナイトゲームの磯マルは、手軽な小磯で大丈夫ですが、他にも岬状に沖へ突き出した場所などであればどこでも可能です。その基準となるのは、しっかりとした外洋からの流れが効いている事。まず大きくポイントをみると、東京湾でいえば三浦半島や千葉の木更津から南など、湾の出入り口付近。その周辺は沖に外洋からの厚い流れが入っていますから、できるだけ沖へルアーを投げる。これが攻略の第一歩となってきます。そして、手前にも速い流れが入っている時があります。でも、単に流れているよりも、根が入っていればその周辺だったり、磯のスリットがあったり、海藻が多く生えているといった地形変化やストラクチャーがあるとシーバスが付いている可能性があり、その周辺を攻めていくと結果が出やすいと思います。

潮通しの基準/潮が流れ続けている事が大事!

「潮通しが良い」。それが好ポイントの条件となりますが、その有利な点としては…まず単純に他よりも強い流れが出ている事で、ベイトフィッシュもシーバスもいる可能性が高い。もう1つ重要なのは、他は潮が止まっていても動いている。もしくは、動く前の時間帯でも潮が動いている事です。そういった潮が流れ続けているポイントは、他エリアに対して時合いになりやすいタイミングが多く、回遊待ちしていたとしても釣れる確率もアップします。さらに、朝夕のマヅメを絡めたりするとより効率的な釣りをする事が可能になってきます。

風をうまく利用して遠くのポイントを狙おう!

日中のヒラスズキゲームでは、サラシの出る風表の方が釣りに適しています。でも磯マルゲームでは、風裏の方が有利になってきます。その理由は、より沖のポイント狙うため、追い風を利用して大遠投できるからです。これから冬が本格化してきますが、そうなると北西の風が多く吹き始めます。そうなると、私がホームとしている三浦半島の東側は西寄りが追い風となってくるので、そういった点でも有利になってきます。ただし、北風は正面になってしまい遠投は難しくなる反面、ベイトフィッシュが岸に寄ってきて手前のストラクチャーが良くなるパターンもありますので、風でポイントを選ぶ事も重要になってきます。

アプローチ/ダウンクロス気味にゆっくりとリトリーブするだけ!

遠くの厚い流れを撃っていく場合、流れに付いているシーバスを広範囲に探っていく釣りになりますので、反応がなければ立ち位置から左右へ探っていく回遊待ちの釣りとなります。手前のストラクチャーは、居付き狙いとなりますのでストラクチャー周辺を探っていきます。釣り自体は、ゆっくりリトリーブしていくだけになります。その際に気を付けて欲しいのは、流れに対してアップクロスではなく、正面かダウンクロス気味に流していく事。どうしてもベイトフィッシュもシーバスも流れに対して頭を向けていますので、それだけ注意してください。

ルアーローテーション/大遠投できるルアーが有利

ルアーローテーションのキモは大遠投できる事になりますので、サイズの大きいルアーだったり、シンペンのように重めで良く飛ぶルアーがメインになってきます。具体的にはメインに4つ。その他、状況によってプラス2つのルアーを使い分けています。

※クリックで拡大出来ます。

これからのシーズンは磯マル×ナイトゲームの最盛期!

磯マルでのポイント選びやローテーションは以上です。最後にシーズン的なお話をしますと、あくまで神奈川ベースではありますが大きく分けて2春と秋~冬が最盛期といえます。そして、春は日中やマヅメ時などの明るい時間帯が主体の数釣りゲームになってきますが、特に秋が深まっていくと、シーバスの産卵期もかぶってサイズもでかいし、良いコンディションの個体が多いナイトゲーム。まさに今回の釣りパターンがハマるシーズンが秋~冬になってきます。湾奥の川の釣りもオフシーズンになってきますので、人が集中するという弱点(?)もありますが、10月から年明けの1月までがピークとなりますので、今シーズンはぜひ磯マルナイトゲームを試してください!

この記事で紹介したルアー
komomo SF-145
komomo SF-145 counter
sasuke 140 裂波
YOICHI 99
YOICHI 99 Light
kosuke 110F

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