驚異のランカー実績の鹿児島県・肝属川にハマー初挑戦
11月下旬、肝属川にファーストチャレンジすることができました。ここ数年でメディアでよく見るようになった川で、メーターオーバーも多数キャッチされている場所です。ランカーがかなりたくさん出ることで有名で、前から挑戦してみたかったんですよね。
川幅は100〜150mほどで、河口部は広大な干潟になっている肝属川。ゲーム展開としてはまずコノシロありき。最初はコノシロを感じられる場所を探してから釣っていった感じですね。干潮になる前の下げの流れと、上げになった時の流速の上がるタイミングでシャローにコノシロが差してくるのを探りながら展開。コノシロがどの方向から入ってきてどう移動していってるのかを感じなら釣りをしました。
結果的に、全部で10本ほどキャッチし、最大魚は91cm。その次に大きかったのはヒラスズキの81cmでした。あとは60〜70cmクラスもコンスタントに出て、よく釣れた釣行となりました。
ランカーリバー肝属川で飛び出した90オーバー
今回の最大魚の91cmはkoume 70でキャッチ。ドリフトパターンで流すタイミングやコースなどを一通り試したあと、時合いが終わりかなぁというタイミングで出ました。地元情報によると潮止まり近くなるとコノシロがボトムに落ちるということで、実際にそれまでkomomo SF-125やkosuke 110Fでコノシロにガンガン当たっていたのが、潮止まりになってくるとほとんど当たらなくなってきたんです。コノシロが水深1.5mのボトムに張り付いているような状態ですね。それで、バイブレーションを試したところ91cmが出ました。ボトムを取りながらバイブレーションを流していくと、やはりコノシロにも当たってくるという中でのヒットでした。
ヒラスズキの81cmはkomomo SF-125で。これは表層付近にコノシロが多く溜まっている場所を見つけて、そこにルアーを流していってのヒットでした。いわゆる表層のドリフトですね。このエリアはシーバスもヒラスズキも混在していて、雨後の濁りが入った状態だと特にヒラスズキが出やすいみたいですね。その前の週に95cmのヒラスズキがキャッチされているようで、やはりこの川はすごいポテンシャルを秘めていますね。
ミノーとシンペンのドリフトパターンでの使い分け
今回の肝属川釣行ではkomomo SF-125やkosuke 110F、sasuke 120 裂波、HONEY TRAP 95Sなどが活躍しました。自分が得意とするシャローエリアでのドリフトは、ミノーとシンペンでは使い方は少し異なってきますので解説しますね。
ミノーはラインスラックを最大限有効利用しながらのドリフト、シンペンはラインスラックを最小限に抑えながらもラインは張り切らないようにしながらのドリフト。ミノーのドリフトの場合はラインが先行で、シンペンの場合はルアーが先行するとも言えますね。
①ミノーはラインスラックを最大限に活かしラインでルアーを引っ張らせる
ミノーの場合は、ラインを水に乗せた状態で、ラインにルアーを引っ張らせてるような感じで、そのふけたラインを利用してコントロールができるかが重要です。右から左に流れが出ている立ち位置で、上流側にキャストするとラインが先行して左に膨らんでいく。その時にロッドティップも下流側に向けてラインと一緒についていかせていく。その時でもルアーが自分の正面にあるような状態でたわませていくわけです。ラインがたわみ過ぎたら、ラインを一回起こして上げてまたラインを流れに乗せ変えてそこから流していく。
②シンペンは空中に出るラインスラック量を増やしてコントロール
シンペンの場合は、まずロッドの位置を高く構えてあげるのがコツ。自分の目線よりもちょっと上ぐらいで、水面についているラインをたわませ過ぎずに、ある程度流れをしっかりと感じながらも、ラインを流れに乗せながら引っ張らせる。ミノーよりも空中にあるラインを多くして、そこでたわみを作るイメージですね。
どちらの場合も重要なのが、着水点からピックアップまでのルアーの方向に視線が動いていく中で、必ず視野の中にロッドティップを入れてあげることです。ロッドを立て過ぎたり寝かし過ぎたりするのはNG。そうしないと、ラインのコントロールができないし、バイトが出た時に100%の対応ができなくなるんです。
ロッドとラインは常に一直線にし、全体的に綺麗な弧を描くように
ドリフトの釣りで大事なのはロッドとラインの角度の屈折をなくすこと。つまり、ロッドとラインの角度をなるべく一直線にして、綺麗な弧を描くようにしてあげることが重要なんですね。 ミノーを流す時に、多くの人はルアーの抵抗を感じたいという意識からロッドを上流側に向けてしまいがち。これだとバイトが出たときに対応が遅れてしまうんです。 ロッドとラインの角度がついていると、バイトが出たらその角度をまず一直線にしてからフッキングすることになるのでタイムロスが出てしまうんです。もし根周りでヒットした場合、このタイムロスで根に潜られてしまう可能性が高い。フッキングの一発目でシーバスの頭をこちらに向けられるかどうかはここにかかっているんです。それが橋脚の近くで掛けた場合、フッキングが遅れて向こうにアドバンテージを与えてしまったら、そこでサヨナラということになりますよ。
サスペンドプラグのK-太 77 SUSPENDを使いこなせればドリフトも自然と上達する!
ドリフトの釣りを語る上で欠かせないのがラインスラックをいかにコントロールするかということなんですが、これはK-太 77 SUSPENDを使う上でも重要なこと。リールを巻かない状態でルアーがどのように水中で維持させてるかをイメージできれば、それはどんなルアーでも同じことです。ルアーを水中でサスペンドさせるということは、ドリフトから流れを引いた、いわばゼロベースの状態だと言えます。なので、ドリフトもサスペンドも考え方は同じだし、釣りのリズムも同じです。ドリフトは、水中でサスペンドしているルアーを流れに乗せて見せていくだけなんです。
ステイ中は止まっているのではなく、“漂っている” K-太 77 SUSPENDは、その場所に止めておける状況であれば3秒でも5秒でも止められます。その5秒の間に、ラインの張力に引っ張られてルアーがゆ〜っくりと横にスライドするんです。その馴染んでいる間は、ルアーはお辞儀もせず浮きもせず沈みもせずで、そこに止まっているかのように漂います。なので、サスペンドであっても水中で完全に止まるということはほぼないんです。止まっているんですけど、わずかに動いている。生き物がぼーっとしているような状態ですね。
そのステイ中に魚はルアーを見てるし、認識しています。サスペンド状態だからルアーは動いてにないわけではなくて、ルアーとしての役割を果たしているんですよ。魚は水中にあるいろいろなものを認識していて、流れてくるゴミと捕食対象になるエサなのかどうかを、わずかな波動でも感じ取って見分けているんです。
ステイ後のワンアクションでスイッチが完全に入る
なので、ルアーがサスペンドしている時にシーバスがこいつ油断しているなぁと思って見ていたら、その次にチョンとワンアクション入れてあげると一気にスイッチが入って食ってしまう。そのワンアクションもオーバーにしすぎないで、軽くチョンとロッドティップを煽って、ルアーをお辞儀させてあげるくらいでいいんです。この水中で止めてあげることの重要性に気づいて欲しかったので、K-太 77 SUSPENDはサスペンド仕様にしたんですよね。この釣りがわかれば、K-太 77 SUSPENDじゃなくても他のルアーでも同じことができます。
例えば、シンキングのプラグの場合なら、任意の水深まで巻いて止めたら、そこでラインスラックを残しながらルアーが沈まないようにロッドを上方向に上げていく。そうすることでルアーは水中でサスペンド状態になりますよね。K-太 77 SUSPENDでこの釣りに確信が持てたら、リップレスミノーでもシンペンでも同じように扱うことができるんですよ。
ドリフトの極意は、ラインスラックをいかにしてコントロールしてルアーを操っていけるかということ。それがわかれば、ルアーがどんなタイプのルアーでも、流れがあってもなくても同じことなんです。まずはいろいろなルアーを使って、このコツを掴んでいってくださいね。
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